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ホモロジー群のホモトピー不変性


このページでは以下を証明する。

二つの連続写像 \( f, \, g : X \rightarrow Y \) がホモトピックならば誘導される準同型 \( f_*, \, g_* \) は等しい。


\( \Delta^n \times I \) を考える。ただし、\( I = [0, \, 1] \) である。\( \Delta^n \times \{0\} = [v_0v_1 ... v_n], \ \Delta^n \times \{0\} = [w_0w_1 ... w_n] \) とおく。ただし、自然な射影 \( \Delta^n \times I \rightarrow \Delta^n \) によって、\( v_i, \ w_i \) は同じ像を持つとする。

\( F : X \times I \rightarrow Y \) をホモトピーとして、プリズム準同型 \( P : C_n(X) \rightarrow C_{n+1}(Y) \) を与える :
\[ P(\sigma) = \sum_{i=0}^{n} (-1)^i F \circ (\sigma \times 1) \, | \, [v_0 \, ... \, v_i w_i \, ... \, w_n] \]

今から示していくのは、このプリズム準同型が f と g の間の chain homotopy であること、すなわち、
\[ \partial \circ P + P \circ \partial = g_{\sharp} - f_{\sharp} \]
を満たすことである。

\[
\begin{align}
\partial \circ P(\sigma) & = \sum_{j \leqq i} (-1)^i(-1)^j F \circ (\sigma \times 1) \, | \, [v_0 \, ... \, \widehat{v_j} \, ...\, v_iw_i \, ...\, w_n] \\
& + \sum_{j \geqq i} (-1)^i(-1)^{j+1} F \circ (\sigma \times 1) \, | \, [v_0...v_iw_i...\widehat{w_j}...w_n]. \\
\end{align}
\]

添字が i = j である項を考える。一番目のシグマの中にある \( F \circ (\sigma \times 1) \, | \, [v_0 ... \widehat{v_i} w_i \, ...\, w_n ] \) と二番目のシグマの中にある \( F \circ (\sigma \times 1) \, | \, [v_0 \, ... \, v_{i-1} \widehat{w_{i-1}}w_i \, ...\, w_n] \) は互いに符号が異なって打ち消され、残るのは

\[ \begin{align}
F \circ (\sigma \times 1) \, | \, [\widehat{v_0}w_0 ... w_n] & = g \circ \sigma = g_{\sharp}(\sigma) \\
-F \circ (\sigma \times 1) \, | \, [v_0 \, ... \, v_n \widehat{w_n}] & = f \circ \sigma = -f_{\sharp}(\sigma)
\end{align}\]
だけである。これは、\( F(x, 0) = f(x), \ F(x, 1) = g(x) \) から導かれる。

添字が j > i, j < i である項については、定義にもとづいて計算すれば分かるようにちょうど \( -P \circ \sigma \) である。したがって

\[ \partial \circ P = g_{\sharp} - f_{\sharp} - P \circ \partial \]

を得た。\( \sigma \) がサイクルなら、\( \partial \sigma = 0 \) ゆえ

\[ \partial \circ P (\sigma) = g_{\sharp}(\sigma) - f_{\sharp}(\sigma) \]

であるから、\( g_{\sharp}(\sigma) - f_{\sharp}(\sigma) \) はバウンダリゆえ、同一のホモロジークラスを生成する。したがって
\[ f_* = g_*. \]